| 宇宙規模で考える 〜ニュージーランドのバイオテクノロジー〜 |
今回はニュージーランドの生物学研究グループが、世界で初めてなんと地球以 外の土を利用して野菜を作ってしまったという話題です。 とうとうニュージーランドのバイオテクノロジーは地球規模を超えてしまった ようです。 クライストチャーチにあるリンカーン大学、化学調査グループの代表であるマ イケル・モートナー教授は、今年アメリカ、カリフォルニア州のNASAリサーチ センターで開催された宇宙生物学の学会で「火星より流れて来た〈いん石〉か ら取り出した土を利用して、アスパラガスとポテトの発芽に成功した」ことを 発表。このニュース、世界中の専門家たちが注目しました。 と言うのは、この成功で火星に人類が移住できる可能性がまた1つ高まったか らです。 今回実験に使用された〈いん石〉は、何千年も前に火星から地球に届いたもの で、1つ目は1998年にサハラ砂漠で発見された「DAR AL GANI 476 いん石」と 呼ばれるもの。もう1つは1969年にオーストラリアで発見された「MURCHISON いん石」という名称の〈いん石〉でした。それぞれから火星の土を取り出し、 そこにアスパラガスとポテトを発芽させ、数週間をかけて数ミリの大きさまで 成長させることに成功させたのです。 特にオーストラリアで見つかった〈いん石〉から摘出した土は、地球のものに 大変似ていたため、実験も良い結果が出ていると報告されています。 モートナー教授によりますと、火星の土は他の惑星に比べて、リン酸エステル という成分がきわめて多く含まれているとのこと。この成分は植物などの成長 に非常に大切なもののとされています。 将来、我々人間が地球以外にコロニーなどを作り、宇宙に住む時代が来る場合 には、もちろん食物なども"現地調達"する必要がありますよね。そう考える と、どの惑星の土壌が食物の栽培に適しているかを知ることは、とても意義の あることと言えるでしょう。 また今回の実験では、火星に生物が存在できることを裏付ける結果が出ている ようです。モートナー氏いわく、「いつの日か必ず人類は火星に移住すること が出来るようになるだろう。」「絶えず現状よりも良い環境を探し出していく ことは、我々生物にとっては必要なことであると思う。」 地球上でも、最初は海の中に暮していた生物が両生類を経て、陸地に上がり、 長い年月をかけてこれまで進化して来たことを考えますと、我々人間が地球以 外の環境を求めて色々と調査したり、実験することは当然の行為なのかもしれ ませんね。 地球以外の惑星の土を調査し続けることは、太陽系の惑星に我々地球上の生物 が移住していける可能性を広げていけることになるようです。もちろんすぐに 実現することではないかもしれませんが、おそらく数百年後には可能になるの では、とされています。 それを考えますと今回の発芽実験の成功は大きなステップだと言えるでしょう。 |
| ※KIAORA MAILニュージーランド掲載 |
| 2000.12.24 |
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