海外の投資家に人気の商業物件



 
今年最も大きな不動産取引きの1つと言われていたオークランド中心街に位置
するオフィスビルの売買が、もうまもなく完了します。

取引価格はNZ$10,250,000.00。日本円に換算してしまうと5.1億円なのですが、
ニュージーランドの価格で、そして現在の不動産業界の状況を考えますとNZ$
1000万を超える不動産取引きは、1年のうちでもそれほど頻繁ではないようで、
この話題はオークランドの新聞にも報じられています。

今回このビルを購入するのは、アメリカ、カルフォルニアのビジネスマン。
つまり海外の投資家です。
オークランドの中心街にあるアルバート・ストリートとウインダム・ストリー
トの角に位置する12階建てのオフィスビル、Gosling Chapman Buildingという
名前のビルですが、現在のオーナー、ウエリントンをベースにしているサザン
キャピタル社からアメリカ人投資家に所有権が移ることになります。

この取引きの仲介を担当しているのは、不動産会社はジョーンズ・ラング社。
同社は今年1月から6月までの半年の間に、すでにNZ$1000万レベルの売買を13
件まとめています。
同社の社長、ドン・ハリングトン氏によれば、最近特に海外の投資家の動きが
活発になってきているようです。その一部をご紹介しましょう。

1)オークランド目抜き通り、クイーン・ストリート沿いにあるオフィスビル、 
  242 Queen Street。シンガポールのグランド・セントラル社がNZ$970万
  (約4.85億円)で購入。

2)オークランド、スワンソン・ストリートにあるAFFCO House。シンガポール
  の個人投資家がNZ$1000万(約5.0億円)で購入。

3)ウエリントンのダウンタウンに位置するGreennock House。前述のシンガポ
  ールのグランド・セントラル社が購入。価格はNZ$725万(約3.63億円)。

そして今回のGosling Chapman Buildingは、ロサンゼルス郊外に住むアメリカ
の投資家が買いオファーを入れ、価格ではすでに交渉成立。7月末までには取
引きが完了する予定となっています。

不動産会社、ジョーンズ・ラング社のハリング社長のコメントによりますと、
このオフィスビルの投資利回りは10%〜12%。現在のNZドル安はもちろんです
が、やはり高い利回りが海外の投資家にとって非常に魅力のようです。
たとえばシンガポールを例に取りますと、オフィスビルの投資利回りは3〜4%
が相場だとか。一方、ニュージーランドは全体でも現在、7%〜11%が相場と
推定されていますので、シンガポールの投資家にとってはさぞ魅力があること
でしょう。これは上記の取引き実績からもおわかりになると思います。

前述のジョーンズ・ラング社によりますと、オークランド、ウエリントンの投
資ビル市場はこの数年、売り物件は出ても、なかなか買い手がつかない状態が
長く続いていたため、今回のようなNZ$1000万を超える取引きは久しぶりとの
こと。ただし市場にはあいかわらず売り物件が溢れているようです。
「今後は売れる物件と売れない物件の区別がさらにはっきりしてきて、特にオ
フィスビルの市場はその傾向が強くなるだろう。」と予想しています。
オークランド、ウエリントンのCBD(=Central Business Districtの略、つま
りビジネス中心地区)は今後、賃料を上昇させるのがなかなか難しい状況と聞
きます。それをカバーして、なんとか投資家に選択してもらうためには、やは
り投資利回りがさらにきびしいチェックポイントになってくることでしょうね。

もちろん現在でも最良物件であれば、利回りが2ケタ(=10%以上)までいか
なくても、買い手がついているようですが、オフィスビルは「投資利回り、2
ケタは当たり前」という状況になってくるかもしれません。 

ただ金額が金額だけに、なかなか個人投資家には手が出ない市場ですよね。
こうしたオフィスビルなどのCommercial Propertyよりも、倉庫や工場などの
Industrial Propertyへの投資物件に個人的には魅力を感じます。


  ※KIAORA MAILニュージーランド掲載
  2000.09.15


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