不動産投資と税制(2)



 
今回もニュージーランドで人気の高い不動産投資についてのお話です。

どうして人気が高いのか…、
前回お話した投資利回りが良いことと、日本とは大きく異なる税制度によると
ころが最大の要因であることは間違いないようです。

具体例を挙げて、ご説明していきましょう。


■所得税の軽減例

オークランドに$300,000の一戸建て住宅を投資物件として購入する場合を考え
てみます。自己資金で$150,000、残りの$150,000を銀行から年利9%で借り入
れて購入するとします。なお年間の収入(賃料)は$30,000とします。
 
       評価額         減価償却
───┼───────────┼───────── 
土地 │   $100,000 │      
建物 │   $130,000   │  $ 5,200 (4%)
備品 │   $ 70,000   │ $14,000(20%)

─────────────────────────
購入金額   $300,000 減価償却 $19,200


▽年間収支

収入(賃料)      $30,000
必要経費(支払金利) ▲$13,500 
    (その他)  ▲$ 5,000

---------------------------------
$11,500


減価償却費      ▲$19,200
---------------------------------
           ▲$ 7,700

(出所:TAX IN NEW ZEALAND)


実際の不動産収入は$11,500のプラスとなりますが、会計上は減価償却費が
計上されるため、$7,700のマイナスとなります。これを他の所得(例:給与
所得)と損益通算できるわけです。

つまりサラリーマンやOLで給与所得があって、その上、不動産投資による家
賃収入があれば、実際の流動資金は増えるわけですが、会計上ではマイナスに
なるため、所得税の節税ができるのです。
ニュージーランドではこうした理由のため不動産投資を始める人もけっこうい
ると聞きます。

さらに、日本とニュージーランドでは“決定的に違う点"があります。


■キャピタルゲイン課税がないニュージーランド

不動産投資で日本と最も異なるのは、不動産を売却する際の税金です。
日本では不動産の所有期間が5年以内か5年以上によって課税のしかたが異なり
ます(5年以内に売却すると税金がかなり高い)が、ニュージーランドでは通
常、売却益に対する課税(=キャピタルゲイン課税)がありません。

つまり前述の例ですと、$300,000で購入した不動産を5年後に$400,000で売却
して$100,000の売却益が出ても、これが課税されずにまるまるポケットに入る
というわけです。これはおそらく、OECD諸国の中でもニュージーランドだけで
はないでしょうか?

このため、ニュージーランドでは一般のサラリーマンやOLなどが積極的に不
動産投資を行い;

☆不動産を貸している時には、『会計上』で損失を出して、所得を減らすこと
 で、節税を行い、手持ちの流動資金を作る。

☆売却する際には、その資金をもとにリフォームを行い、不動産に付加価値を
 付けることで、より高く売却する。

☆不動産を売却した時に出た売却益は、非課税。そのため100%手元に入る。

☆それを頭金にして、更にワンランク上の不動産を購入し、同じように不動産
 投資を行う。

以上を繰り返してる人が多いわけです。


■さらに相続する場合には…、

こうして殖やした不動産について、ニュージーランドでは現在、相続税があり
ませんので(1992年10月17日廃止)、もし自分に万一のことが起こっても、そ
のままそっくり家族に相続されるというのもメリットですね。


  ※KIAORA MAILニュージーランド掲載
  2000.07.01


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