| 不動産投資と税制 |
日本でも金融ビッグバンによっていろいろな投資商品が市場に登場して来まし た。投資の対象も以前から比べると多様化していますが、やはり全体で見てみ るとまだ多くの日本人は、銀行の定期預金や郵便局の定額貯金というのが多い ですよね。 今回は投資の中でもニュージーランドで人気の高い不動産投資についてのお話 です。 ■定期預金の現状 ニュージーランドにも「ターム・インベストメント(Term Investment)」と 呼ばれているものがあります。これは日本の銀行の定期預金と同じようなもの です。参考までに現在の主な金融期間の金利状況(2000年5月12日現在)を以下 にまとめてみました。 金融機関名 期間 預け入れ金額 金利 ├──────────┼──┼────────────┼───────┤ ANZ/Post Office Bank 5年 $10,000 (=55万円) 7.40% ASB Bank 5年 $10,000 (=55万円) 7.60% Bank Direct 5年 $10,000 (=55万円) 7.70% BNZ 5年 $10,000 (=55万円) 7.40% HSBC 3年 $5,000 (=27.5万円) 7.10% 出所:ビジネスヘラルド、2000年5月13日 (注 :$1=55円にて計算。) ちなみにニュージーランドでは、すでに10年以上前にそれまで国営だった郵便 貯蓄部門がPost Office Bankとしてすでに民営化されており、現在はANZ銀行 の傘下に入っています。 年利が7%というのは10年預けておくと、元金が約2倍になる計算になります。 現在ニュージーランドは少々インフレ傾向にありますが、まだインフレ率が2 パーセント台をキープしていますので、実質金利も5%程度と世界的に見ても 高いと言えますよね。 もちろんニュージーランド人もこうしたターム・インベストメントにも投資し ていますが、日本と比較して最も異なるのは不動産投資が非常に人気があるこ と。これはニュージーランド人特有のものかもしれません。一般のサラリーマ ンやOLなどが普通に行っているのがニュージーランドの現状となっています。 ■なぜ不動産投資に人気があるのか? 1つにはやはり投資利回りが銀行のターム・インベストメント(定期預金)よ り高いことが挙げられます。もちろん日本の定期預金の金利と比べるとニュ ージーランドの金利も魅力はあると思いますが…。 オークランドの不動産に関しては、現在のところ、投資利回りは一般住宅が8%、 商業用では11%というのが相場のようです。もしも「オークランドで不動産投 資を…」とお考えの方はこれらを目安にしてください。 このように銀行に預けているよりも利回りが良くために、不動産投資にも目が 行くわけですが、人気の理由は投資利回りだけでなく、この国の税制にもある と考えます。 ■日本と大きく異なる税制 まずは、日本の土地・建物に関する税金について以下、まとめてみました。 [日本の場合]‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 不動産を取得した時は? ・印紙税(国税) ・登録免許税(国税) ・不動産取得税(地方税) ・消費税(国税) ・特別土地保有税(地方税) ・相続税(国税)注:これは相続による場合 不動産を保有している時は? ・固定資産税(地方税) ・都市計画税(地方税) ・特別土地保有税(地方税) 不動産を貸している時は? ・所得税/法人税(国税) ・消費税(国税) ・住民税(地方税) ・事業税(地方税) 不動産を売却した時は? ・所得税/法人税(国税) ・印紙税(国税) ・消費税(国税) ・住民税(地方税) ・事業税(地方税) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 以上のように日本では不動産を取得しても、保有しても、貸しても、そして、 もちろん売却しても様々な税金が課せられる仕組みになっていますね。 一方、ニュージーランドはというと、これがとてもシンプル。 そして、やはり「シンプル イズ ベスト!」と言えます。 [ニュージーランドの場合]‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 不動産を取得した時は? なし 不動産を保有している時は? ・レーツ(地方税) 不動産を貸している時は? ・所得税/法人税(国税) 不動産を売却した時は? なし 但し、商業用および農業用不動産の場合のみ 印紙税(国税) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ■サラリーマンが不動産投資のメリット そして、もちろんニュージーランドでも不動産への投資については個人、企業 にかかわらず、その経費が認められています。 具体的には、レーツ(地方税)と呼ばれる日本の固定資産税のような税金や銀 行などの支払い利息、テナント募集の広告費用、会計士の費用、不動産投資に 関連する雑誌の購読料などはもちろんですが、さらに、不動産の管理を自宅を オフィスとして行っていることになればオフィスとして自宅の光熱費、電話料 金などの費用、自分の車を利用することになれば、ガソリン代や自動車税、車 検料。接待した場合はそのコストなど…。もちろん全額ではありませんが、税 法上、公に必要経費として認められています。 ですから一般のサラリーマンややOLのように税金を源泉徴収されている人で も、不動産投資を始めることで、上記のような必要経費が認められるため結果 として所得税の軽減ができるわけです。 次回では、その具体例を見ていきましょう。 |
| ※KIAORA MAILニュージーランド掲載 |
| 2000.06.15 |
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