TEAM NEW ZEALAND 速報



 
オークランドで再び開催される2003年のアメリカズカップに向けて、各国のシ
ンジケートは既に動きだしています。

今回はチーム・ニュージーランドに関する最新のニュースです。

防衛チーム(Team New Zealand)から、シンジケートのボスであるラッセル・
クーツ(スキッパー)とNo.2のブラッド・バタワース(タクティシャン)が抜
けることになりました。彼らはスイスのシンジケートにヘッドハンティングさ
れ、一緒にあと3名の主要メンバーがTeam New Zealandから引き抜かれていく
ことになりました。

5月19日に発表されたラッセルクーツが辞めるニュースに、ニュージーランド
中(大袈裟ではありません)がその話題で揺れましたが、当日、同氏は海外に
おり、ブラッド・バタワースだけが会見に現れました。

会見上でバタワースは、「次回(2003年)のアメリカズカップは前回とは違う。
もっともっと大きなお金が各シンジケートに投入されるため、それに対抗でき
る防衛シンジケートを作るためには、充分な資金が必要。
但しニュージーランド国内ではそんなお金が集められないので、勝負はやる前
からついているようなもの」というコメントを残し、ブラッド・バタワースと
ラッセルクーツはTeam New Zealandを辞める決意を表明しました。

その後、急きょ、国会で決議され、次回の防衛艇には国もスポンサーになる
(具体的には政府観光局と輸出開発公社が一緒になっているブランド・ニュ
ージーランド)ことになりました。
この辺が何事においても小回りの効くニュージーランドらしいところが出てい
ますね。

彼らをヘッドハンティングしたのはスイスの事業家 Ernesto Bertarelli氏。
5月26日にスイスのジュネーブでシンジケートが正式に設立され、ラッセル・
クーツもその場に出席するため、スイスに向かいます。

またこのスイスのシンジケートは1995年のアメリカズカップ優勝艇、NZL32を
購入し、ジュネーブ湖で練習を始めるという噂もあります。

現在のブラックマジックの強さの秘密が隠されたNZL32、そしてそのスキッパー
やタクティシャン他、核になるメンバーをそのまま購入するところが事業家ら
しいところですね。

前回のアメリカズカップ決勝戦はニュ−ジ−ランド対イタリアでしたが、次回
アメリカはプライドをかけてカップ奪回に燃えてくることでしょう。
噂では、次回のアメリカズカップ奪回のため、アメリカも多額の資金を投入す
るようです。「謎のシンジケート」がアメリカ、シアトルに結成され、資金を
出すことになったのは、あのビルゲーツと言われています。

実際に次回のアメリカズカップには世界一の大金持ちとして知られるラリー・
エリソン氏もシンジケートを結成する他、もちろんプラダ、そして同じイタリ
アからもベネトンが違うシンジケートを出すと言われています。

2003年のアメリカズカップは、かなりメジャーなブランドがオークランドに集
まりそうで、これでオークランドがもっともっとお洒落になることでしょう。

さて現在の挑戦シンジケート数は16。オークランドのウォーターフロントには
11のシンジケートベースしかありません。数は今後、変動すると思いますが新
たなウォーターフロント開発が始まりそうですね。

世界のトップレベルに達すると海外からヘッドハンティングされ、優秀な人材
が海外に流れてしまうのは、この国ではラグビーをはじめ、今に始まったこと
ではないのですが、これがニュージーランドのネックと言えます。

ちなみにラッセル・クーツへのオファーは年収$800万ドル(約4億円)とか。
今年の防衛艇のスキッパーの時の年収が8万ドル(約400万円)だったことと比
べてしまうと、やはりだれでも考えますよね。もちろん8万ドルはこの国では
高額だと思いますが。

また、ラッセルクーツは現役のヨットマン。今後はシンジケートのボスとして
船から離れ、自分は資金集めなどに追われることを考えると、今回のオファー、
「ノー」を言う理由が見つからなかったようです。

波瀾続きのTeam New Zealandですが、それでも、もし2003年も防衛したら…、
これは凄いことですよね。


  ※KIAORA MAILニュージーランド掲載
  2000.06.01


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