| なぜニュージーランドワインの販売が伸びているのか? |
●世界市場でのニュージーランドワインの位置付け 日本ではあまり知られていないことですが、ニュージーランドワインは世界の 主要ワイン市場各国で販売されており、どこの国でもプレミアムプライスがつ いています。つまり安売りワインではありません。 輸出量は過去10年間で急激に増加しており、今後2000年までには現在の2倍 になると予測されています。 ニュージーランドワインは国際的な大会で、必ず上位を占めることで知られて いますが、特に英国ではその人気がすでに確立され、高級ワイン市場(英国で は、通常ボトル1本当たりの価格がUS$6.20以上のもの)では、白ワインの人 気が高く、特にソービニヨン・ブランやシャドネーのワインの知名度が抜群で すが、赤のピノ・ノワールやメロットなども白に劣らず、現在、評価が着実に 上がっていると報告されています。 ニュージーランドワインの輸出を国別で見てみますと、ナンバーワンが英国。 しかし、今や輸出相手国はスウェーデン、カナダ、オーストラリア、アメリカ をはじめ、世界40カ国以上にのぼります。 ちなみに世界で最も注目されるワインコンテストとして名高い、ロンドンの国 際ワイン・スピリット・チャレンジでもニュージーランドワインの活躍が目立 ってきています。前回の成績は金メダル4個、銀メダルが19個、銅メダルも 19個と、前評判通りの強さを見せてくれました。 ●なぜニュージーランドワインなのか? さて、こうしたニュージーランドワインの人気の理由は何でしょうか? それは、ワインのユニークさとオリジナリティーが国際市場で受け入れられた ことにあります。他との違いがはっきりしていて、味わいがあり、丹念に作ら れたニュージーランドワインは、ニュージーランドの国が持つ「クリーン&グ リーン」の清潔感あふれる、さわやかなイメージにもぴったり一致しているた め、海外でもアイデンティティーが伝わりやすいというメリットがあるようで す。 「ユニークでオリジナリティーがあり、さわやかなイメージ」。 人間の世界でも、ワインの世界でも国際的に認められる要素というのは、何か 共通しているような感じがします。 ワインの製造メーカーの数は、1990年当時131社だったものが、この8年間 で2倍以上になりました。ヴィンヤード(ぶどう畑)の総面積は600ヘクター ルから、なんと7300ヘクタールと12倍に増え、それでも拡大する需要につい ていけないのが現状です。1年間に収穫される6万トンのぶどうは、現在、 1310リットルのワインとなって海外へ渡り、その額はNZ$7590万。対前年比 では、輸出量では19%アップ、価格ベースで26%の上昇となります。 ●今後の世界ワイン市場の動き 現在、日本でも手ごろな値段でワインが手に入りやすくなり、一般家庭にもず いぶん浸透してきましたが、世界のワイン市場から見ると、こうした手ごろな 価格(スタンダードクラス)のワイン市場は、数年前から既に飽和状態になっ ています。 そのためスタンダードクラスのワインメーカーは、世界中の新たな市場を求め、 積極的に「売り」をかけているのが現状で、それが昨年あたりから日本にも上 陸していると判断できます。かれらのターゲットは市場がまだ成熟していない、 日本を含むアジア地域。今後この地域はさらに多くのスタンダードクラスのワ インが増えてくるでしょう。 一方、ヨーロッパ、アメリカをはじめとする成熟市場は、スタンダードクラス からさらにワンランク上のワインを志向する消費者が急速に増えると考えられ ており、ニュージーランドワインの輸出の伸びがそれを裏付けています。 ニュージーランドワインの人気は単なる一過性のブームではなく、こうした世 界的なニーズによるものと考えられていますが、ニュージーランドワイン業界 は、もともと一部の大手メーカーを除いて、基本的に「ブティーク(Boutique) ワイン」と呼ばれる決して大量生産をしない小規模なワイナリーが多いのが特 徴です。そのため、日本の総合商社がなかなか手をつけにくい業界となってい ます。また現在のところ、輸出について言えば、どのワインメーカーも需要が 既に確立しているヨーロッパや北アメリカに目が向いていますので、今後、日 本の市場が世界の主要市場と同じように、ワンランク上のワインに対する需要 が拡大した場合、どのようにニュージーランドワインの量を日本向けに確保す るかが、日本市場での販売のカギを握ると考えられます。 但し、「ワインは空輸すると気圧の変化で味が損なわれ、質が半減するから絶 対、船便にしなければならない。」という海外では小学生でも知っている基本 的なことが常識として浸透しておらず、毎年フランスから空輸されてくるワイ ンをわざわざ高いお金をだして買っている日本市場の現状から考えると、ニュ ージーランドワインが受け入れられるのは、残念ながらまだまだ先のことかも しれませんね。 |
| ※KIAORA MAILニュージーランド掲載 |
| 1999.08.01 |
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