年金受給者とサラリーマンの手取りの現状(2)



 
●サラリーマンの収入と税金

過去12年におよぶ経済改革により税制も改正され、現在ではとてもシンプルに
なっています。ニュージーランドでは相続税が廃止され、キャピタルゲイン課
税も基本的にありません。

個人の所得に関しては所得税「インカム・タックス(Income Tax)」が国税とし
てあり、一方、地方税としては家や店鋪の所有者が支払う「レイツ(Rates)」
が代表的なものになっています。レイツは各市町村によって異なりますが、オ
ークランド市内で平均的な庭付き一戸建て3LDKの住宅(約1700万円)では、
年間6万円ぐらいの支払いとなります。

所得税については、やはり日本と同様に所得に応じて税率が異なる超過累進課
税ですが、税率は現在3段階しかありません。
年間の所得がNZ$34,200(約230万円)までが20.0%。NZ$38,000
(約255万円)までが22.875%。それ以上が最高税率となり33%です。
そしてこれらの税金が年金などに使用されます。

【ニュージーランドの所得税】(1999年8月現在)
 年間の所得合計          税率
$1.00から$34,200まで      20.0%
$34,201から$38,000まで    22.875%
$38,001以上           33.0%

サラリーマンの場合、年収が税込みでNZ$34,200(約230万円)と言う
と会社の中では「スーパーバイザー」と呼ばれる主任や係長クラスでしょ
うか。ちなみに学校卒業後(注:ニュージーランドでは高校卒業後、社会に
出て働き出す人も多くいます。)の初任給で$22,000から$25,000(約
148万円から約168万円)で、「マネジャー」と呼ばれる課長クラスでは
$40,000から$60,000(約268万円から約402万円)、そして「ダイレ
クター」など部長以上のクラスになると年収は急激に増えていきます。

マネジャー以上の役職になると、カンパニーカーが支給されるなどフリンジ・
ベネフィットがありますが、ニュージーランドの企業では通常、日本のような
ボーナスの支給はありません。ですからサラリーマンやOLは、毎年会社と合意
した年収から税金を差し引いた金額を2週間ごとに来る「ペイデイ(Pay Day)」
と呼ばれる日に受け取るのが最も一般的になっています。

もちろん業種によっても年収は異なりますが、ニュージーランドでは大学を卒
業後、すぐにマネジャー職に就くことも少なくありません。


●ゆとりある老後をニュージーランドで送るにはいくらかかるか?

さて話を最初にもどしましょう。2回にわたってニュージーランドの年金受給
者やサラリーマンの給与額などを見てきましたが、ニュージーランドでゆとり
ある老後を楽しむのにいくらぐらいかかるのでしょうか?

日本ではゆとりある夫婦の老後生活費は月額で39万円という数字でした。
日本からニュージーランドに移住しても、せめて1年に1度は日本に遊びに来
たいと思うでしょうし、やはり日本食が恋しくなって、定期的に日本食レスト
ランに足を運ぶことになると考えられます。また日本にいる家族や友人などに
頻繁に国際電話をかけるようにもなるでしょうから、通常のニュージーランド
人の生活にこうした金額をプラスアルファして考えてみますと、日本人がニュ
ージーランドでゆとりある生活を送るには、やはり夫婦で月額$3000(約20
万円)年間で$36,000(約240万円)ぐらいは必要になるのではないでしょう
か?

またこの金額は5000万円をニュージーランド・ドル建てで現地の銀行に1年
物の定期で預け、1年後に受け取る税引き後の利息と同じとなります。


  ※KIAORA MAILニュージーランド掲載
  1999.08.01


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