進化するラグビーウエア



 
 ラグビーのプロ化により、多大な影響を受け、急速に進化しているのが、ラ
 グビーギア(特にジャージー等のウエア類)の分野といえるだろう。

 以前のコラムで、オールブラックスのアディダス社製ジャージーのことをお
 話ししたが、ワールドカップが始まってみて正直驚いた。あのナイキ社がニ
 ュージャージーをお披露目。すでにご覧になった方も多いと思うが、これま
 でのラグビージャージーのイメージを変えてしまったデザインといえる。

 特殊加工されたポリエステル生地を使用し、身体にぴったりとフィットする
 デザインで、襟は付いていない。俗に「サイクリングスタイル」と呼ばれる
 が、プロ化後もアマチュアスポーツ色がまだまだ濃く残っており、保守的と
 いわれるラグビーだけに、このデザインにはファンからの声も賛否両論ある
 ようだが、強豪チーム(イングランド、南アフリカ、フランス)が揃って身
 に付けていたので、かなり強烈な印象を残したことは確か。

 近年、ラグビーウエア開発に力を入れている世界トップスポーツブランドの
 両雄アディダスとナイキだが、今回の勝負はインパクトの強さでナイキ戦略
 の勝ち?(他社がこのニュージャージーをみて、再開発する時間が取れない
 ように大会開催ぎりぎりまで発表をしなかったという話だが、いつもながら
 ナイキのプロモーション戦略の上手さには感心するばかりだ)

 今季、アディダス・ニュージーランド社からニューデザインのジャージが発
 表されるのか、また毎年改良が加えられているオールブラックスのジャージ
 ーはどうなるのか、とても楽しみにしている。(残念ながら、来月開幕のス
 ーパー12では、2004年度版チームジャージーに大きな変更点はみられない。)

 ラグビージャージーといえば、カンタベリーオブニュージーランド社を忘れ
 てはいけないところだが、オールブラックスがアディダスを着る限り、やは
 り国内シェアは年々減少しているとか。(個人的にはKIWIマークの入ったこ
 の会社に頑張ってもらいたいが…。)ちなみにカンタベリーのジャージーを
 採用しているオーストラリアチームだが、ワールドカップ開催中に10万枚以
 上売れたらしい。

 ジャージー素材も従来のコットン素材からポリコットン、そして近年のトレ
 ンドはポリエステルと変わってきた。オークランドにあるカリスブルック・
 ブランドで知られるラグビーウエア製造会社であるスポーツリソース社の話
 では、コットンジャージーを愛用していた国内高校生チームからも今年はポ
 リエステル製に変更するところが多いそうで、また日本のチームからの受注
 も増えているとか。
 
 これからはウエア以外のハードウエア等にもどんどん新しい発想が取り入れ
 られ、プレーヤーの能力を最大限に引き出すような商品の開発が進められて
 いくのだろう。研究、開発という分野は、元来ニュージーランド人が得意と
 するところなので、一歩先を行く商品の発表を楽しみにしたいものだ。

 ラグビー人工が減少している日本だが、昨年はトップリーグも始まり、この
 先もっとラグビーが注目されることになれば、日本とNZの技術力、マーケテ
 ィング力を以て、世界が注目するラグビーウエアの誕生、ということもあり
 得るのではないだろうか。
 それにしても「コットン素材の襟の付いたラグビージャージー」ってこれか
 らはカジュアルウエアとして残っていくのだろうか?また、ラグビージャー
 ジーといえば横縞のデザインというイメージも過去のものとなりそうだ。
 
 2004年度はラグビーウエアにも注目してみたい!


  ※KIAORA MAILニュージーランド掲載
  2004.1.20


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