富士丸オークランドの爆釣ストーリー



 

「またや。この辺ではこんなもんしか釣れへんのやろか?」

小鯛や小型のマオマオ(日本名:メジナ)に最初は感動していた12名の釣り
客もまだ顔つきこそ変わっていないが、ブツブツ始まった。
釣りガイドとしては、このプレッシャーに耐えなくては始まらない。

5月2日、天候は風は出るが大方晴れの予報。潮のコンディションも悪くない。
船は"KIWI ANGLER"。私が認めるオークランドいち釣らせる船だ。
ここで、「お客さん!自然相手なんですから、こんなこともありますよ。」
と言ったんでは、富士丸の名前にキズがつく。「一人必ず一匹」が売り文句
なのだ。風が吹き出し、風を避ける為にカワウ島の島陰にはいる。魚たんにも
反応が濃い。8オンスのおもりが見事に流され、底が分かりずらい。

30分後、潮が止まり出した。全員が底を探る。とたんに大型の鯛の群れが底に
入ったようだ。シマアジも混じっている。和気あいあいとしていた船内が一遍
し、途端に「ネット(網)プリーズ!」 みんな怒鳴り声に近くなっている。
30分間のあっという間の出来事。

過ぎてみれば、真鯛800g〜2kgが18匹、マオマオが20匹のまずまずの成果。
釣ったはいいのだが、このメンバー全員がみんなホームステイの研修をしてい
るのが気になる。帰り道の話題は釣りの感動話より「うちの家、包丁あらへん
!」とか、今日の釣りのこと、ファミリーに聞かれたら(英語で)何て言うた
らええの?」ともっぱらそちらの心配事の方だった。
(フィッシングガイド 富士丸)


  ※KIAORA MAILニュージーランド掲載
  1999.06.17


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